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【雪のなまえ】今いる場所に別れを告げて、自分らしくいられる場所を探すことは逃げじゃない【村山由佳】

こんにちは!ピースフルです(*^-^*)

あなたは職場や学校、家庭等、普段自分のいる場所が息苦しく、逃げ出したくて仕方がなくなってしまったことって今までありませんでしたか?

理不尽な嫌がらせやいじめ等、自分は何も悪いことをしていないのにそのようなことをされたという方も中にはいるかと思います。

子供の頃は特に、そういった経験をしたことがあるという方もいらっしゃったのではないでしょうか?

自分の味方がいなくて、まさに四面楚歌のどうしようもなく辛い時、今いる場所から離れようとすると「逃げるな」とか「甘えるな」とかそういった叱責をあびることもあったかもしれません。

今回はそんな思いをしている方や、過去にそういった経験をされたことがある方、何かを始めるときにまず失敗することを考えてしまうというような方に是非読んで頂きたい本をご紹介したいと思います(*^^*)

雪のなまえ


出典元-note(https://note.com/hirotake6/n/n3b5ca4357f21)

作品詳細

出版社:徳間書店
発売日:2020年12月9日
定価:1870円(税込み)
ISBN:9784198652029

著者:村山由佳

1964年7月10日生まれ。
恋愛小説を得意としている日本の作家さんで、2003年には「星々の舟」で第129回直木賞を受賞。
2006年にはデビュー作である「天使の卵‐エンジェルス・エッグ‐」が映画化され、「おいしいコーヒーの淹れ方」や「きみのためにできること」等、数多くの作品を手掛けています。

あらすじ


東京の小学校でいじめにあってしまい、学校に通えなくなってしまった小学5年生の雪乃。
学校に行こうとして校門の前にいくとお腹が痛くなったり、気持ち悪くなって吐いてしまうこともあり、学校に通えない日々が続いていました。
夫婦での話し合いの末、仕事を辞めたくない母親は東京に残り、「夢の田舎暮らし」を求める父親と二人で長野にいる祖父母の元へ引っ越しをすることに。

苦しさを胸いっぱいにかかえている雪乃は、周りへの気遣いや不安から、本当の気持ちを誰にも話すことができず、東京でのトラウマをずっと一人で抱えて引きずっていました。

そんな凍ってしまった雪乃の心を溶かしてくれたのは、長野の大自然や地元の人々、同級生の大輝との出会いでした。

登場人物


島谷雪乃

小学5年生。東京で通っていた小学校でいじめの標的にされてしまい、その精神的なストレスに身体が耐え切れず不登校になってしまいます。
家族のことを大事に思っているが故に、心配かけまいと自分は大丈夫だと取り繕ってしまい、自分の本当の思いを誰にも打ち明けられなくなってしまっている心の優しい女の子。

島谷航介

雪乃の父親。東京の広告代理店の営業マンとして働いていましたが、雪乃の不登校のきっかけもあり「夢の田舎暮らし」を実現させるため、自ら背水の陣として会社を辞めてしまいます。

何事によらず、深く考えるより先に思いつきと気分でものを言ってしまいがちな性格。
妻である英理子から足らないところを指摘されることが多く、いつもならしょんぼり引き下がっているのですが、長野での「夢の田舎暮らし」をするため、強い意志を示してみせました。

島谷英理子

雪乃の母親。東京で編集の仕事に就いていてやりがいも感じており、航介と雪乃と長野へいかず、1人東京に残る決心をします。
航介とは真逆で、あらゆる可能性を熟慮した上で話すことが多く、三人家族の島谷家のヒエラルキーのトップに君臨しています。

竹原大輝

長野に住む雪乃の同級生。父親譲りでデリカシーに欠けるところはありますが、誰かのために怒ったり、行動したりできる優しい男の子。
頭を使って考えるというより直感で物事の本質をとらえているようなタイプ。
自分の気持ちに正直で真っすぐに人と向き合う強さを持っています。

オススメポイント


田舎ならではの方言や人との繋がり

年配の方独特のクセの強い方言が多いですが、解説もあるので安心して読み進められます。方言を交えた厳しい言葉の中にも、相手を思いやる優しさも伝わってきます。

現代では減ってきていますが、田舎ならではのご近所づきあいだとか、人との繋がりをすごく感じますし、1人ではないということや人のありがたみを改めて感じることができる作品です。

言いにくいことも相手のためと思えばはっきり言える人ばかり

言いたいことを飲み込んでしまったり、「相手からどう思われるのか」を気にしてしまい、思っていることを伝えられない。というような人って多いですよね。

この作品では抽象的なニュアンスで伝えるということがなく、時に厳しい言葉を交えながらも相手のことを慮っているのが伝わってくるようなシーンばかり
しかも、それがまた言葉に温かさがあって心にしみてくるんですよね。
後半のほうは何度も涙をこらえてしまうような言葉やシーンのオンパレードで、外で読むものじゃないなと感じました(笑)

自分から前へ一歩踏む出す勇気をもらえる

起こってもないのにいつか失ってしまうことや、失敗したときのダメージを先に考えてしまい、自分の心にどこかブレーキをかけてしまうことってありませんか?

「仲良くしたいけど、いつか離れていくかもしれない」とか、大切だと思えば思うほど、失った時のショックを考えてしまい、無意識に自分自身にブレーキをかけて自分を守ろうとしてしまいますよね。

ですがこの本のP320~P340を読んでハッとさせられました(笑)
今まで一体何を恐れていたんだろうと思わせてくれる内容がここに詰まっていますので是非、読んでみて頂きたいです。

小学生の雪乃目線で最初から最後まで書かれているので、内容が入ってきやすい。

このお話は終始雪乃目線で構成されているため、方言とかちょっとした雑談の中で「ん?」って思う場面があったとしても解説がちゃんとありますし、自然な流れなので違和感なく最後まで安定して楽しんで頂けます。

まとめ


いかがでしたでしょうか?

周りからの理不尽な圧に耐え切れなくなったとき、自分らしくいられる場所を探しに行くことは決して逃げではありません。

何かを失うことが怖くて足踏みしてしまうことも時にはあるかもしれません。
そんな時に、この本を思い出して一歩を踏み出す勇気を持つきっかけになって頂けたら嬉しいです。

最後まで読んで下さり、ありがとうございました(*^^*)

雪のなまえ (文芸書) (日本語) 単行本 – 2020/12/8
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